私たちの関節は、曲げたり、伸ばしたり、横に倒したり、捻ったりという動きをします(骨運動)。
その関節の動きに伴って、数mmの滑る、回る、捻るといった小さな動きが生じるのですが、これを「副運動(ふくうんどう)」といいます。
副運動には、関節の動きの範囲の最終で、動きが止まるときに小さく動く「副運動1型」と、関節の動きの範囲の中間で、関節が一番緩んでいるときに小さく動く「副運動2型」があります。
この副運動は「関節の遊び」と表現され、車のハンドルで例えるなら、車のハンドルを離すと少し動くようなものです。
この副運動に異常が起きますと、いわゆる「関節がひっかかる」「関節がロックされる」などの関節自体の動きが制限され、痛み、しびれ、こり、筋肉の過緊張などの症状を起こすことがあります。
これを「関節の機能異常」といいます。
関節の機能異常は、まわりの筋肉の緊張が原因で起こるもの、関節そのものが原因で起こるものがあります。
また、関節の機能異常は、動きの少ない関節に起こるのが特徴で、例えば・・・
・ 仙腸関節(骨盤にある関節) ⇒ 腰痛、ぎっくり腰、坐骨神経痛、足のしびれ など
・ 首の関節(頚椎) ⇒ 肩こり、手や腕のしびれ など
・ 背骨の関節(胸椎) ⇒ 背中の痛み など
・ 足首の関節(距骨下関節) ⇒ 足首の痛み、足先のしびれ など
などになります。
一部の整形外科で腰痛、ぎっくり腰、坐骨神経痛、足のしびれなどの症状に「AKA-博田法(関節運動学的アプローチ)」という仙腸関節の手技があります。
これは仙腸関節の機能異常で、関節の動きの範囲の中間で、関節が一番緩んでいるときに小さく動く「副運動2型」を利用した方法で、施術者の手で仙腸関節に数mmの動きを出していき、施術を受けている方は触っているだけの刺激しか感じなく、非常にソフトです。
当院院長の長年の経験では、「副運動2型」を利用した治療だけでは、関節の機能異常に伴う症状が軽減しないこともあることから、当院では、一部の整形外科専門のお医者さんが行っている「AKA-博田法(関節運動学的アプローチ)」を参考に、関節の動きの範囲の最終で、動きが止まるときに小さく動く「副運動1型」を利用した、仙腸関節中心の施術を行っていきます。
これを当院では、「AKA-IM療法(Arthro Kinematic Adjustment – ishii method 関節運動学的調整 – イシイ法)」といいます。
もちろん、施術を受けている方にはストレスがなくソフトな刺激で行います。
わからないことも多くあると思いますので、腰痛、ぎっくり腰、坐骨神経痛はもちろんのこと、肩こり、膝の痛み、肩の痛みなどにお困りの方は、是非お気軽にご相談ください。